猫が発情期でうるさいし寝れない!黙らせる対処法と便利グッズ

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猫の発情期がうるさいし寝れない!黙らせる対処法と便利グッズ
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「猫が発情期でうるさいし寝れない…」と毎晩のように悩んでいませんか?

鳴き声がいつまで続くのか分からず、不安になったり、ご近所トラブルを心配したり…。

実は、猫がうるさいのには理由があります。

その理由を知って、正しい対策や便利グッズを使えば、猫のストレスもあなたの睡眠不足も解消されることが期待できます。


この記事では、猫を無理なく黙らせる方法や、すぐできる具体的な対処法を詳しくお伝えします。

愛猫と一緒に、穏やかな夜を取り戻しましょう。

発情期の対策を知るだけで、猫ちゃんも飼い主さんも安心できますよ。

この記事のポイント
  • 猫の発情期に鳴き声がうるさくなる理由がわかる
  • 発情期がいつまで続くのか期間や頻度がわかる
  • 鳴き声を和らげる具体的な対策やグッズがわかる
  • 根本的な解決法や注意すべき飼い主の行動がわかる
目次

猫の発情期はうるさいし寝れない!原因と今すぐできる対処法

  • なぜ?猫の発情期に大きな声で鳴く理由
  • 猫の発情期うるさいのはいつまで?期間と頻度を解説
  • 【応急処置】発情期のうるさい鳴き声を少しでも和らげる方法
  • 【環境改善】猫が少しでも落ち着ける部屋づくり
  • 猫がうるさい時に黙らせるおすすめ便利グッズ
  • 根本的に解決したい!避妊・去勢手術という選択肢

なぜ?猫の発情期に大きな声で鳴く理由

発情期で大きな声で鳴いている猫の様子

猫が発情期に、いつもと違う大きな声で鳴くのは、子孫を残すための本能による行動です。

これは、猫にとってごく自然なことで、飼い主さんを困らせようとしているわけではありません。


主な理由は、メス猫が自分の存在をオス猫に知らせ、交尾の相手を惹きつけようとするためです。

発情期になると、メス猫の体の中ではエストロゲンという女性ホルモンがたくさん作られます。

その影響で、普段とは違う、甲高くて大きな、独特の鳴き声が出るようになるのです。

まるで「ここに交尾の準備ができたメスがいますよ!」とアピールしているかのようですね。

この鳴き声とあわせて、体を床にこすりつけたり、いつもより甘えてきたり、お尻をキュッと持ち上げるポーズ(ロードシスと言います)を見せたりもします。


一方、オス猫にはメス猫のようなはっきりとした発情の周期はありません。

発情したメス猫の鳴き声や、体から出る特別な匂い(フェロモン)に誘われて、発情行動が始まります。

オス猫も、メス猫に応えるためや、他のオス猫を「あっちへ行け!」と威嚇するために、大きな声で鳴くことがあります。


このように、発情期の鳴き声は、猫が子孫を残したいという強い本能からくる行動なのです。

この行動が本能によるものだと理解することが、冷静に対処するための第一歩です。

叱っても、猫自身はなぜ叱られているのか分からず、根本的な解決にはつながりにくいでしょう。

むしろ、飼い主さんとの関係が悪くなってしまうかもしれません。

発情期の鳴き声は、大事なメッセージなんだにゃ!

猫の発情期うるさいのはいつまで?期間と頻度を解説

猫の発情期に見られる大きな鳴き声が「いつまで続くの?」というのは、飼い主さんにとって切実な問題ですよね。

メス猫の発情期の鳴き声は、だいたい1週間くらい続くことが多いですが、猫の種類や性格、住んでいる環境によって変わってきます。

また、猫は「季節繁殖動物」といって、特に日が長くなる春から秋にかけて、発情期を何度も繰り返すのが特徴です。


猫の発情は、大きく分けて次の4つのステージ(段階)で進んでいきます。

この一連のサイクルは約2~3週間続き、繁殖できる季節の間はこのサイクルが繰り返されます。

発情前期(準備のステージ)

本格的な発情が始まる前の、数日間の準備期間です。

食欲が変わったり、いつもより甘えん坊になったりすることがあります。

発情期(本番のステージ)

この期間が、いわゆる「発情」で、オス猫を受け入れる時期です。

大きな鳴き声を出したり、体をスリスリこすりつけたり、お尻を上げる特徴的なポーズ(ロードシス)をとったりする行動がはっきり見られます。

この期間は、交尾がなければ通常7~10日ほど、長いと2週間くらい続くこともあります。

もし交尾が行われて排卵が起こると、発情のサインはもう少し早く収まることがあります。

発情後期/発情休止期(お休みと次の準備のステージ)

発情期の行動がだんだん落ち着いてくる期間です。

交尾が成立しなかった場合は、次の発情に向けての短いお休み期間になります。

この期間は数日から2週間くらいです。

もし妊娠していれば、次の繁殖シーズンまで発情はお休みになります。

無発情期(お休みのステージ)

主に日が短い冬の時期に見られる、発情が起こらない期間です。


猫が初めて発情を迎える年齢(性成熟といいます)は、メス猫でだいたい生後5~9ヶ月ごろですが、早いと4ヶ月で迎える子もいます。

一般的に、毛の短い種類は毛の長い種類より性成熟が早く、外で暮らしている猫は家猫より発情の始まりが早いと言われることもあります。

人とは違って閉経(生理が終わること)はなく、避妊手術をしない限り、一生発情のサイクルを繰り返します。


室内で暮らしている猫は、部屋の明かりの影響で、発情期間が長くなる傾向があるとも言われています。

発情の期間や頻度は、猫さんそれぞれで違うんですね。

【応急処置】発情期のうるさい鳴き声を少しでも和らげる方法

静かになでられて落ち着いている猫の様子

愛猫の発情期の鳴き声は、飼い主さんにとっても猫にとってもつらいもの。

根本的な解決にはなりませんが、少しでも鳴き声を和らげ、お互いのストレスを軽くするための応急処置的な方法がいくつかあります。

ただし、これらの方法は一時的な効果で、猫の性的な欲求不満を解消するものではないことを心に留めておいてください。

日中の遊びで疲れさせる

まず試してみたいのは、日中の遊びや運動の時間を増やして、猫を適度に疲れさせることです。

特に寝る前などに集中的に遊んであげると、夜間の活動が少し落ち着き、結果として鳴き声が小さくなるかもしれません。

猫じゃらしやボールなどで狩猟本能をくすぐるような遊びを取り入れ、心も体も満足させてあげましょう。

ただし、体力のある若い猫には効果が薄い場合もあります。

安心できる隠れ家を用意する

猫が安心して過ごせる、静かで快適な隠れ家を用意してあげるのも良い方法です。

発情期は特に神経質になりやすいので、自分だけの空間は大切です。

段ボール箱に柔らかい毛布を敷いたり、普段使っているキャリーケースを落ち着ける場所に置いて自由に出入りできるようにしたりするだけでも、猫がリラックスしやすくなります。

マタタビを試してみる(注意が必要)

一部の猫にはマタタビが一時的な気分転換になることがあります。

マタタビに反応する猫の場合、少量を与えることで一時的に興奮したり、逆にリラックスしたりすることがあり、その間は鳴き声が収まるかもしれません。

ただし、効果には個体差があり、持続時間も短いです。

与えすぎは体に良くない場合もあるので、使う量には十分注意しましょう。

もしマタタビを試してみたい方は、少量から試せる商品もありますので、チェックしてみてください。

接し方を工夫する

飼い主さんの接し方も大切です。

発情期の猫はとても甘えん坊になることがありますが、鳴くたびに過度にかまってしまうと、「鳴けば注目してもらえる」と学習してしまい、かえって鳴き声を大きくさせてしまう可能性があります。

落ち着いている時に優しく声をかけたり、撫でてあげたりと、メリハリのある接し方を心がけましょう。

マーキング行動への対策

もし、猫がマーキング行動(尿スプレーなど、おしっこをかける行動)もしている場合は、汚れた場所を徹底的に掃除することも、間接的に鳴き声を抑えるのに役立つことがあります。

自分の匂いが残っていると繰り返し同じ場所にする傾向があるので、酵素系の消臭剤などを使ってしっかりと匂いを消しましょう。


これらの応急処置は一時的なものがほとんどですが、何もしないよりは飼い主さんの心の負担を少し軽くするかもしれません。

少しでも落ち着いてくれると、こちらも安心しますね。

【環境改善】猫が少しでも落ち着ける部屋づくり

猫が落ち着いてくつろいでいる静かな部屋の様子

発情期の猫はホルモンの影響でとてもデリケートになり、普段よりストレスを感じやすくなっています。

ですから、猫が少しでも落ち着いて過ごせるように部屋の環境を整えてあげることは、鳴き声の軽減にもつながる大切なポイントです。

大切なのは、外からの余計な刺激を減らし、安心感を与え、猫が本能的に求める行動をある程度満たせるようにしてあげることです。

安心できる隠れ場所と高い場所の確保

猫が安心して隠れられる狭くて静かな場所や、部屋全体を見渡せる高い場所を用意しましょう。

猫はもともと、身を隠せる場所や高い場所が大好きです。

  • 隠れ家づくり: 段ボール箱に穴を開けて隠れ家にする。
  • 高い場所の設置: キャットタワーや壁に取り付けるキャットステップを設置する。 これらを用意することで、猫は安心しやすくなります。静かな部屋の隅に猫用ベッドやクッションを置くのも良いでしょう。

外部からの刺激をシャットアウト

外からの刺激をできるだけ減らすことも重要です。

発情期の猫は特に、外の猫の気配などに敏感に反応して興奮することがあります。

  • 窓の対策: 窓を閉める、厚手のカーテンを引く。 こうすることで、視覚や聴覚からの刺激を少なくできます。

フェロモン製品でリラックス空間を

猫の顔の周りから出るフェロモンには、猫をリラックスさせ、安心させる効果があると言われています。

このフェロモンを人工的に作った製品が市販されています。

  • フェロモン製品の活用: コンセントに差すタイプやスプレータイプがあります。これらを使うことで、猫が「ここは安全な場所だ」と感じやすくなり、ストレスを和らげる助けになるかもしれません。

本能を満たす環境づくり

猫の本能的な欲求を満たせる環境も大切です。

  • 爪とぎの充実: 爪とぎは猫にとってマーキング行動の一つであり、ストレス発散にもなります。いろいろな場所に複数設置しましょう。
  • 運動スペースの確保: 上下運動ができるキャットタワーなども、運動不足解消や気分転換に役立ちます。 トイレは常に清潔に保ち、室温や湿度も快適に保ちましょう。

日常生活のリズムを保つ

食事の時間や遊びの時間など、普段通りの生活リズムをできるだけ崩さないように心がけることも、猫の安心感につながります。

静かで安心できるお部屋が一番にゃ!

猫がうるさい時に黙らせるおすすめ便利グッズ

発情期の猫の大きな鳴き声やソワソワした行動は、見ている飼い主さんもつらいですよね。

そんな時、猫のストレスや不安を少しでも和らげたり、気を紛らわせたりすることで、間接的に鳴き声などを落ち着かせるのに役立つかもしれない便利グッズがあります。

これらのグッズは、猫を無理やり「黙らせる」というよりも、猫が少しでも快適に過ごせるようにサポートするものです。

猫用フェロモン製品

これは、猫が安心した時に出すフェロモンを人工的に再現したもので、スプレータイプや部屋に置く拡散タイプ(ディフューザータイプ)があります。

猫がリラックスしやすくなり、不安な気持ちを和らげる効果が期待できます。

動物病院などでも、猫のストレス軽減のために使われることがあります。

  • 期待できること: 環境の変化に慣れやすくなる、マーキング行動の軽減、多頭飼いの場合の緊張緩和など。
  • 口コミの傾向: 「落ち着いた様子が見られた」「マーキングが減った」という声がある一方、「うちの子には効果が薄かった」という意見も。効果には個体差があるようです。

エネルギー発散系おもちゃ

猫の有り余るエネルギーを発散させたり、気を紛らわせたりするためのおもちゃも有効です。

電動で動くものや、蹴って遊ぶぬいぐるみ(けりぐるみ)、頭を使う知育トイなど、いろいろな種類があります。

またたび入りのおもちゃは、一時的な気分転換になることも。

  • 期待できること: 運動不足の解消、ストレス発散、退屈しのぎ。
  • 口コミの傾向: 「夢中になって遊んでくれる」「静かになる時間が増えた」という声もあれば、「すぐに飽きてしまった」「興味を示さなかった」という声も。猫の好みによりますね。

夢中でけりけり!またたび入りで猫ちゃん大興奮

快適な爪とぎ

爪とぎは猫にとって自然な行動で、ストレス解消やマーキングの意味もあります。

いろいろな種類の爪とぎがあるので、愛猫のお気に入りを見つけてあげてくださいね。

  • 期待できること: ストレス軽減、家具などでの爪とぎ防止。
  • 口コミの傾向: 「喜んで使っている」「爪とぎ以外にも寝床にしている」など、満足度の高い声が多いです。

爪とぎもお昼寝もこれ一台!猫の小さな楽園


これらのグッズを試す際は、必ず猫の様子を見ながら、安全に注意して使うようにしてくださいね。

うちの子に合うグッズが見つかると嬉しいですね!

根本的に解決したい!避妊・去勢手術という選択肢

発情期の猫の大きな鳴き声や、そわそわした行動。

こうした悩みを抱える飼い主さんにとって、根本的かつ最も効果的な解決策として考えられるのが、避妊手術(メス猫の場合)または去勢手術(オス猫の場合)です。

これらの手術は、発情の原因となる性ホルモンの分泌を元から抑えるため、発情に伴うさまざまな行動を大きく改善する効果が期待できます。

猫自身のストレスを軽くするだけでなく、健康面でも多くのメリットがあるんですよ。

避妊・去勢手術ってどんなもの?

  • 避妊手術(メス猫): 主に卵巣、または卵巣と子宮を取り除く手術です。これによって発情のサイクルがなくなり、妊娠することもなくなります。
  • 去勢手術(オス猫): 精巣(睾丸)を取り除く手術です。男性ホルモンの分泌が大幅に減り、メス猫の発情に誘われる行動(マーキング、攻撃的な態度、家出など)が和らぎます。

鳴き声への効果は?

避妊手術を受けたメス猫は、発情期そのものがなくなるため、オス猫を呼ぶための大きな鳴き声はほとんど出さなくなります。

同じように、去勢手術を受けたオス猫も、メス猫を求める鳴き声や、他のオス猫への威嚇の鳴き声がかなり減る傾向にあります。

「手術をしてから穏やかになって、静かになった」と感じる飼い主さんは多いようです。

鳴き声以外のうれしいメリット

手術のメリットは、鳴き声が減るだけではありません。

病気の予防

メス猫では子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう:子宮に膿がたまる病気)や乳腺腫瘍(にゅうせんしゅよう:乳腺にできる腫瘍)、卵巣や子宮の病気になるリスクを大きく減らせます。

特にメス猫の乳腺腫瘍は悪性(たちが悪いもの)が多く、早めの手術で予防効果が高いことがわかっています。

オス猫では精巣腫瘍や前立腺の病気になるリスクを減らせます。

望まない妊娠を避けられる

飼いきれない子猫が生まれるのを防ぎ、残念ながら殺処分されてしまう命を減らすことにもつながります。

これは環境省や多くの自治体もすすめている考え方です。

問題行動が減ることも

オス猫の尿スプレー(マーキング)や、他の猫とのケンカ、メスを求めて家を飛び出してしまうことなどが大幅に減ります。

メス猫も発情期のイライラやストレスから解放され、精神的に安定しやすくなると言われています。

脱走のリスクが減る

発情による外への強い興味がなくなるため、脱走のリスクが減ります。

知っておきたいこと(デメリットなど)

もちろん、手術にはいくつか考えておくべき点もあります。

手術と麻酔のリスク

全身麻酔で行うため、わずかながらリスクはありますが、健康な若い猫であれば非常に低いとされています。

太りやすくなる傾向

手術後はホルモンバランスが変わり、基礎代謝(何もしなくても消費するエネルギー)が落ちて食欲が増すことがあるため、太りやすくなることがあります。

食事管理や適度な運動で体重コントロールを心がけましょう。

繁殖できなくなる

当然ですが、手術後は子どもを残すことはできません。

費用がかかる

手術には費用がかかります。

手術の時期と費用について

一般的に、初めての発情を迎える前の生後6ヶ月前後がすすめられています。

動物病院や地域によって費用は異なりますが、メス猫の避妊手術で2万円~5万円程度、オス猫の去勢手術で1万円~3万円程度が一つの目安です。

お住まいの自治体によっては、手術費用の一部を助成する制度(補助金)がある場合もあるので、確認してみると良いでしょう。(例:つくば市、遊佐町など)

最終的には、獣医師さんとよく相談して、愛猫にとって一番良い方法を選んであげてくださいね。

手術は大きな決断ですが、猫にとっても飼い主にとってもメリットが大きい場合があるんですね。

猫の発情期はうるさいし寝れない!飼い主ができることと注意点

  • 猫の発情期がうるさい時の近所への配慮と対策
  • 飼い主さんのNG行動!猫を無理に黙らせるのは逆効果?
  • 発情期が終わってもうるさい?考えられる他の原因
  • 獣医さんに相談するタイミングとは?

猫の発情期がうるさい時の近所への配慮と対策

猫の鳴き声について近所の人に説明している女性の様子

猫の発情期の大きな鳴き声は、ご近所との関係にも影響を与えかねません。

特に深夜や早朝は音が響きやすいため、できる限りの配慮と対策を心がけ、良好な関係を保つことが大切です。

音漏れを防ぐ工夫

まず、音漏れを最小限に抑える工夫をしましょう。

  • 窓を閉め、厚手のカーテンや防音カーテン、窓用の防音シートなどを活用する。
  • 壁際に家具を配置したり、吸音材や防音パネルを設置したりする。
  • 猫が主に過ごす場所を、隣家から離れた部屋や家の中央に近い部屋に移動させる。
  • 換気で窓を開ける際は、猫が鳴いていない時間を選び、短時間で済ませる。

ご近所へのコミュニケーション

普段からお付き合いのあるご近所の方には、事前にひと言伝えておくのも良い方法です。

「うちの猫が今発情期で、少し騒がしくなるかもしれませんが、対策はしています。ご迷惑をおかけしたら申し訳ありません」と伝えることで、理解を得やすくなることがあります。

脱走防止の徹底

発情期の猫は、異性を求めて外へ出たがる本能が非常に強くなります。

万が一脱走してしまうと、よそのお宅で鳴いたり、マーキングをしたりと、直接的な迷惑をかけてしまう可能性があります。

これらの対策とあわせて、根本的な解決策として避妊・去勢手術も検討しましょう。

ご近所への配慮は、お互い気持ちよく暮らすために大切ですね。

飼い主さんのNG行動!猫を無理に黙らせるのは逆効果?

猫を静かにさせようとする女性と鳴いている猫の様子

愛猫の発情期の鳴き声に困り果て、つい感情的になったり、間違った対応をしてしまったりすることがあるかもしれません。

しかし、猫の発情行動は本能に基づく自然な現象であり、力ずくで止めさせようとしても解決せず、むしろ猫に過度なストレスを与え、信頼関係を損ねる恐れがあります。

以下のような行動は避けましょう。

大声で叱る、叩くなどの体罰

猫はなぜ叱られているのか理解できません。

恐怖心や不安感を与えるだけで、鳴き声を止めさせる効果は期待できず、関係悪化につながります。

水鉄砲などで水をかける

一時的に驚いて鳴き止んでも、猫にとっては非常に不快な経験で、大きなストレスになります。

飼い主さんへの不信感にもつながります。

無理やりケージなどに長時間閉じ込める

罰として狭い場所に長時間閉じ込めることは、猫にとって大きな苦痛です。

ストレスから他の問題行動が悪化することもあります。

発情行動を過度にからかう、刺激する

メス猫が特有のポーズをとっている時にお尻を叩くなど、性的欲求を無駄に刺激する行為は、猫のストレスを増大させる可能性があります。

無視し続ける

完全に無視し続けると猫は不安を感じ、さらに大きな声で気を引こうとすることがあります。

食事や水、トイレの掃除など、基本的なお世話は普段通り行いましょう。

人間の食べ物や薬を安易に与える

猫を落ち着かせようとして、人間用の鎮静剤などを自己判断で与えるのは絶対にやめてください。

猫の健康を害する大変危険な行為です。


これらのNG行動は、猫の本能的なサインを力で封じ込めようとするものです。

しかし、猫自身もその衝動を抑えることはできません。

罰を与えても「鳴いてはいけない」と学習するのではなく、「飼い主さんは怖い」「この状況は不安だ」と感じるだけです。

その結果、ストレスが増え、隠れたり、食欲がなくなったり、別の問題行動が現れることもあります。

ついカッとなっちゃう気持ちもわかるけど、猫さんのためにも冷静に対応したいわ。

発情期が終わってもうるさい?考えられる他の原因

「発情期が終わったはずなのに、または避妊・去勢手術済みのはずなのに、愛猫が大きな声で鳴き続ける…」そんな時は、発情期とは別の原因が隠れているかもしれません。

猫が過剰に鳴く場合、その背景には様々な理由が考えられるため、原因を見つけて適切に対処することが大切です。


もし避妊手術をしていないメス猫なら、一時的に静かになっただけで、次の発情サイクルに入っている可能性も考えられます。


発情期ではない、または手術済みの場合に考えられる主な原因は以下の通りです。

要求鳴き・学習による鳴き

猫は賢いので、「鳴けば要求が通る」と学習することがあります。

猫が鳴くたびにすぐ要求に応えていると、この行動がエスカレートすることがあります。

ストレスや不安

引っ越し、新しい家族やペットの登場、騒音、留守番の時間が長いなど、環境の変化は猫にとって大きなストレスとなり、不安から鳴き続けることがあります。

飼い主さんへの依存度が高い猫の場合、分離不安(飼い主さんと離れることへの不安)から鳴くことも。

退屈・エネルギーの有り余り

若くて活発な猫や、好奇心旺盛な猫は、日中の刺激が少なかったり運動量が足りなかったりすると、有り余るエネルギーを発散させるために鳴くことがあります。

病気や体の不調

猫は体の不調を鳴き声で表現することがあります。

  • 甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう): 中高齢の猫に多く、落ち着きがなくなる、よく食べるのに痩せる、よく鳴くなどの症状が出ます。
  • 関節炎などの痛み: 高い所に登れなくなる、動きが鈍くなるほか、痛みから鳴くことがあります。
  • 泌尿器系のトラブル: 膀胱炎(ぼうこうえん)などで排尿時に痛みを感じ、トイレで鳴くことがあります。
  • 高齢猫の認知機能不全(認知症のような状態): 夜間に徘徊したり、不安から大きな声で鳴き続けたりすることがあります。
  • 聴覚や視覚の低下: 高齢になると耳が聞こえにくくなったり、目が見えにくくなったりして不安を感じ、鳴くことがあります。

原因がはっきりしない場合は、無理に自己判断せず、獣医師に相談することが大切です。

鳴き声が続くときは、何かサインかもしれないんですね。注意深く見てあげたいです。

獣医さんに相談するタイミングとは?

猫の鳴き声について、飼い主さんだけで悩まずに獣医師に相談した方が良いタイミングがいくつかあります。

特に、発情期以外の鳴き声や、普段と違う様子が見られる場合は、病気や他の問題を抱えている可能性も考えられるため、専門家のアドバイスを求めることが大切です。

以下のような場合は、早めに獣医師に相談しましょう。

夜鳴き以外に体調不良の症状が見られる場合

  • 食欲がない、元気がない、ぐったりしている。
  • 嘔吐や下痢が続いている。
  • 体重が急に増えたり減ったりした。
  • 水をたくさん飲む、おしっこの量や回数が多い(または少ない、出ない)。
  • 排尿時に痛そうに鳴く、血尿が出る。
  • 陰部からの出血や異常なおりものがある(メス猫は基本的に発情期に出血しません)。
  • 呼吸が苦しそう、咳をする。

発情期でないのに繰り返し激しい鳴き声が続く場合

発情期が終わった後や、避妊・去勢手術済みにも関わらず、原因不明の過剰な鳴き声が続く場合は、ストレスや他の病気のサインかもしれません。

発情期の症状が非常に激しい、または長引く場合

鳴き声があまりにも大きく日常生活に支障をきたしたり、発情行動が2週間以上続いたりするなど、通常の発情期間を超えると思われる場合も相談を。

高齢で認知機能の低下が疑われる場合

夜間にうろうろしたり、場所が分からなくなったり、意味もなく鳴き続けたりする場合。

避妊手術済みのはずなのに、発情期のような行動が見られる場合

ごく稀に、手術で卵巣の一部が体内に残ってしまう「卵巣遺残症候群(らんそういざんしょうこうぐん)」の可能性があります。

飼い主さんが精神的に追い詰められている場合

愛猫の鳴き声で眠れなかったり、ストレスで体調を崩したりするようであれば、我慢せずに相談してください。

獣医師は猫の専門家であると同時に、飼い主さんのサポーターでもあります。

避妊・去勢手術を具体的に考えている時

手術の予約はもちろん、術前の健康チェックや詳しい説明を受けるために受診が必要です。

気になることがあれば些細なことでも相談することで、問題の早期発見・早期解決につながります。

心配な時は、専門家である獣医さんに相談するのが一番安心ですね。

猫の発情期がうるさいし寝れないときの対処法「まとめ」

最後にこの記事の重要ポイントをまとめます。

  • 猫の発情期の鳴き声は繁殖本能による自然な行動
  • メス猫はオス猫に存在を知らせるために大声で鳴く
  • オス猫はメスのフェロモンに反応して発情する
  • 発情期は1回あたり1〜2週間程度続くことが多い
  • 発情は春〜秋にかけて繰り返し起こることがある
  • 日中に遊ばせて疲れさせることで夜の鳴き声を軽減できる
  • 安心できる隠れ家や高い場所を作ると猫の不安が減る
  • フェロモン製品やまたたびグッズはリラックスに役立つことがある
  • 鳴き声対策に便利なグッズを活用するのも効果的
  • 避妊・去勢手術は根本的な発情行動の解決につながる
  • 発情期中の無理な叱責や体罰は逆効果になる
  • ご近所トラブル防止には音漏れ対策や事前の挨拶が有効
  • 手術費用の助成制度が使える自治体もある
  • 発情期以外の夜鳴きには病気やストレスの可能性もある
  • 気になる異常があれば早めに獣医師へ相談することが大切

猫の発情期の鳴き声は自然な行動ですが、飼い主にとっては負担になることもあります。

適切な環境づくりや対処法、そして必要に応じた手術の検討で、猫も飼い主も穏やかに過ごせるようにしましょう。

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